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文献詳細

雑誌文献

総合診療28巻3号

2018年03月発行

文献概要

特集 糖尿病のリアル—現場の「困った!」にとことん答えます。 複雑困難事例の「こんな時どうする!?」

CASE6 「朝起きたら、弁当の空箱が枕元に3つ。でも、食べた覚えはありません……」—精神疾患を伴う患者さん

著者: 片岡仁美1 岡部伸幸2

所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 地域医療人材育成講座 2岡山市立市民病院 心療内科

ページ範囲:P.376 - P.379

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Case
食行動異常を契機に精神科医との連携が進んだ一例
患者:45歳、男性。身長178cm、体重102kg。生来健康であったが、22歳で「統合失調症」を発症。自宅近くの精神科クリニックで加療されており、不眠の症状は強いが安定している。
現病歴:もともと運動をかなり行っていたが、統合失調症を発症した頃から運動をしなくなって体重が徐々に増え、35歳で「2型糖尿病」を発症。40歳でインスリンを導入したが、体重がさらに増え、血糖コントロールも改善しないため、当院を受診されることとなった。
 インスリンは超即効型を合計60単位以上、持効型を22単位で使用されていたが、来院時HbA1cは9%とコントロール不良であった。なお、独居だが、インスリン自己注射手技は問題ない。

参考文献

1)Anderson RJ, et al : The prevalence of comorbid depression in adults with diabetes ; a meta-analysis. Diabetes Care 24(6) : 1069-1078, 2001 PMID 11375373 〈糖尿病患者の「うつ病」の有病率についてのメタアナリシス〉
2)Ohara T, et al : Trends in dementia prevalence, incidence, and survival rate in a Japanese community. Neurology 88(20) : 1925-1932, 2017. PMID 28424272 〈久山町研究における糖尿病患者の「認知症」発症についての解析〉
3)Ram D, et al : Hyperglycemia associated dissociative fugue(organic dissociative disorder) in an elderly. J Family Med Prim Care 4(3) : 465-467, 2015. PMID 26286620 〈「解離性障害」が糖尿病コントロール悪化の要因となった症例の報告〉
4)American Diabetes Association : Standards of Medical Care in Diabetes—2018. Diabetes Care 41(Supple 1) : S1-S159, 2018. PMID 29222372〜29222387 〈米国糖尿病学会が毎年提示している糖尿病診療の基本方針〉
5)American Diabetes Association : Standards of Medical Care in Diabetes—2018 ;Abridged for Primary Care Providers. Clinical Diabetes Dec ; cd170119, 2017 http://clinical.diabetesjournals.org/content/diaclin/early/2017/12/07/cd17-0119.full.pdf(2018年2月2日現在) 〈米国糖尿病学会が毎年提示している糖尿病診療の基本方針〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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