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特集 糖尿病のリアル—現場の「困った!」にとことん答えます。 複雑困難事例の「こんな時どうする!?」
CASE6 「朝起きたら、弁当の空箱が枕元に3つ。でも、食べた覚えはありません……」—精神疾患を伴う患者さん
著者: 片岡仁美1 岡部伸幸2
所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 地域医療人材育成講座 2岡山市立市民病院 心療内科
ページ範囲:P.376 - P.379
文献購入ページに移動食行動異常を契機に精神科医との連携が進んだ一例
患者:45歳、男性。身長178cm、体重102kg。生来健康であったが、22歳で「統合失調症」を発症。自宅近くの精神科クリニックで加療されており、不眠の症状は強いが安定している。
現病歴:もともと運動をかなり行っていたが、統合失調症を発症した頃から運動をしなくなって体重が徐々に増え、35歳で「2型糖尿病」を発症。40歳でインスリンを導入したが、体重がさらに増え、血糖コントロールも改善しないため、当院を受診されることとなった。
インスリンは超即効型を合計60単位以上、持効型を22単位で使用されていたが、来院時HbA1cは9%とコントロール不良であった。なお、独居だが、インスリン自己注射手技は問題ない。
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