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特集 聴診・触診×エコーで診断推論!—Point-of-Care超音波(POCUS)の底力 【各論】
心音・心雑音とエコー—エコーの前に聴診を!
著者: 西條良仁1 山田博胤1
所属機関: 1徳島大学病院循環器内科
ページ範囲:P.778 - P.785
文献購入ページに移動患者:70代、男性。
主訴:労作時呼吸困難。
現病歴:最近、労作時の息切れを自覚し、外来を受診。
身体所見:胸部聴診;S1(→)、S2(↓)、S3(—)、S4(+)。胸骨右縁第2肋間を最強点とするLevine Ⅲ/Ⅵ度の収縮期駆出性雑音(動画1)を聴取。両側頸動脈への放散音あり。
Point-of-Care超音波(POCUS):ポータブルエコー装置を用いて、心エコー図検査を施行した。左室壁はびまん性に肥厚しており、肉眼的左室駆出率(visual LVEF)は60%で正常であった。傍胸骨短軸断面では、大動脈弁は3尖で、いずれの弁尖にもエコー輝度上昇および可動性低下を認め、収縮期雑音は大動脈弁狭窄が原因であると考えられた(図1、動画2・3)。
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2020年5月31日まで)。
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