文献詳細
文献概要
特集 聴診・触診×エコーで診断推論!—Point-of-Care超音波(POCUS)の底力 【各論】
腰臀部触診とエコー—腰殿部の触診できてますか?—圧痛点の同定のために
著者: 白石吉彦1
所属機関: 1隠岐広域連合立隠岐島前病院
ページ範囲:P.798 - P.804
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筋膜性疼痛症候群にhydroreleaseを行った1例
患者:46歳、男性。
主訴:腰痛。
既往症:特になし。
現病歴:受診3日前に冷蔵庫を運んだ。受診2日前に草むしり。受診日朝より右の腰部の痛みが増悪し、体動に制限があり、来院。
身体所見:意識清明、血圧・脈拍数・体温に異常なし。まっすぐ立っていれば歩行可能。右腰部痛のため、体幹屈曲伸展ともに制限あり。下肢のしびれなし、痛みなし。深部腱反射亢進・低下なし。SLR(straight leg raising test)70°で、右腰部に痛み。正中脊椎に圧痛なし、第3腰椎レベルで右側約3cmの部位に圧痛最強点あり。体幹右回旋、伸展にて同部位に痛みの増強あり、さらにその状態で頸部伸展にて痛み増強。
Point-of-Care超音波(POCUS):圧痛部位にプローブを当てると、最長筋であることが確認できる。最長筋内表層から約3cmの深さに、白く重積した組織を認める。同部位に、0.1%キシロカイン10mLで、エコー下トリガーポイント注射(fascia、hydrorelease施行)(図2、3)。直後に腰部伸展、右回旋の痛みは10→1となった。
筋膜性疼痛症候群にhydroreleaseを行った1例
患者:46歳、男性。
主訴:腰痛。
既往症:特になし。
現病歴:受診3日前に冷蔵庫を運んだ。受診2日前に草むしり。受診日朝より右の腰部の痛みが増悪し、体動に制限があり、来院。
身体所見:意識清明、血圧・脈拍数・体温に異常なし。まっすぐ立っていれば歩行可能。右腰部痛のため、体幹屈曲伸展ともに制限あり。下肢のしびれなし、痛みなし。深部腱反射亢進・低下なし。SLR(straight leg raising test)70°で、右腰部に痛み。正中脊椎に圧痛なし、第3腰椎レベルで右側約3cmの部位に圧痛最強点あり。体幹右回旋、伸展にて同部位に痛みの増強あり、さらにその状態で頸部伸展にて痛み増強。
Point-of-Care超音波(POCUS):圧痛部位にプローブを当てると、最長筋であることが確認できる。最長筋内表層から約3cmの深さに、白く重積した組織を認める。同部位に、0.1%キシロカイン10mLで、エコー下トリガーポイント注射(fascia、hydrorelease施行)(図2、3)。直後に腰部伸展、右回旋の痛みは10→1となった。
参考文献
1)Deyo RA, et al : Low back pain. N Eng J Med 344(5) : 363-370, 2001. PMID 11172169
2)Suzuki H, et al : Diagnosis and characters of non-specific low back pain in Japan ; The Yamaguchi Low Back Pain Study”. PLoS One 11(8) : e0160454, 2016. PMID 27548658
3)Kurosawa D, et al : A diagnostic scoring system for sacroiliac joint pain originating from the posterior ligament. Pain Med 18(2) : 228-238, 2017. PMID 28204687
4)Murakamia E, et al : Treatment strategy for sacroiliac joint-related pain at or around the posterior superior iliac spine. Clin Neurol Neurosurg 165 : 43-46, 2018. PMID 29306764
5)白石吉彦:離島発 とって隠岐の外来超音波診療—動画でわかる運動器エコー入門.中山書店,2017.
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