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特集 聴診・触診×エコーで診断推論!—Point-of-Care超音波(POCUS)の底力 【各論】
体表触診とエコー—触感覚をエコーで確認しよう!
著者: 清島真理子1 渡邉恒夫2
所属機関: 1岐阜大学附属病院皮膚科 2岐阜大学附属病院検査部
ページ範囲:P.810 - P.814
文献購入ページに移動上背部の皮膚腫瘤
患者:52歳、男性。
主訴:上背部の皮膚腫瘤。
現病歴:数年前に上背部の皮膚腫瘤に気づいた。徐々に増大傾向を示し、2カ月前より押されるような感じがある。
身体所見:上背部中央になだらかに隆起した、17mm×11mm×高さ5mm、常色で、表面平滑の腫瘤がある(図1)。中央より右下方の部分に点状の陥凹が1カ所見られる。弾性軟。境界は鮮明。
Point-of-Care超音波(POCUS):背部に17.9mm×17.4mm×7.9mm大の低エコー腫瘤が見られる。最大深度9.8mm。形状は円形で整、境界明瞭、平滑。内部エコーは不均一で、微細な高エコースポットを認める。内部の明らかな血流シグナルはない。後方エコー増強と外側陰影があり、開口部(表層に連続する低エコー)が見られる。高周波プローブを用いると、内部エコーが詳細にわかる(動画14・15)。
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2020年5月31日まで)。
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