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文献詳細

雑誌文献

総合診療28巻6号

2018年06月発行

文献概要

オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・18

「息が苦しい」患者が来院したら手指を観察せよ!

著者: 大村里子1 名嘉村敬1 石垣昌伸1 徳田安春2

所属機関: 1社会医療法人 仁愛会 浦添総合病院 呼吸器センター 2臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター

ページ範囲:P.828 - P.831

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CASE
患者:61歳、男性。
主訴:労作時呼吸困難。
現病歴:1カ月前に咳嗽を伴う上気道症状があったが、自然軽快した。3週間前から咳嗽が再燃し、徐々に労作時呼吸困難が出現した。症状が改善せず仕事も継続困難となったため、当院を受診。経過中に発熱なし、痰なし、体重減少なし、夜間盗汗あり、周囲に同様の症状なし。最近開始された内服薬やサプリメントの摂取なし。
既往歴:高血圧症。
内服薬:ニフェジピン40mg、カンデサルタン2mg。
アレルギー:食事・薬剤ともになし。
家族歴:父;高血圧症、脳梗塞。母;喉頭がん。
生活歴:職業はタクシー運転手。20本/日×20年の喫煙歴あり(40歳で禁煙)。ビール500mL 2本/日、泡盛2合/日の飲酒はあるが、1カ月前から禁酒。

参考文献

1)Sato S, et al : Autoantibodies to a 140-kd polypeptide, CADM-140, in Japanese patients with clinically amyopathic dermatomyositis. Arthritis Rheum 52(5) : 1571-1576, 2005. PMID 15880816 〈CADMと,抗CADM-140抗体(本例における抗MDA-5抗体)について記載されている〉
2)Sato S, et al : RNA helicase encoded by melanoma differentiation-associated gene 5 is a major autoantigen in patients with clinically amyopathic dermatomyositis ; association with rapidly progressive interstitial lung disease. Arthritis Rhum 60(7) : 2193-2200, 2009. PMID 19565506 〈CADMにおいて,MDA-5を対応抗原とする抗MDA-5抗体が関与していることが記載されている〉
3)Gono T, et al : Clinical manifestation and prognostic factor in anti-melanoma differentiation-associated gene 5 antibody-associated interstitial lung disease as a complication of dermatomyositis. Rheumatology(Oxford)49(9) : 1713-1719, 2010. PMID 20498012 〈抗MDA-5抗体陽性のCADMにRP-ILDを合併した際,予後の予測として血清フェリチンの測定が有用である〉
4)Kameda H, et al : Combination therapy with corticosteroids, cyclosporin A, and intravenous pulse cyclophosphamide for acute/subacute interstitial pneumonia in patients with dermatomyositis. J Rheumatol 32(9) : 1719-1726, 2005. PMID 16142867 〈急性,亜急性の間質性肺炎を合併した皮膚筋炎には,ステロイド,免疫抑制剤の併用が有用である〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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