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ジェネラリスト漢方Basics|東西2つの視点でアプローチ・7
「私、ふりけを病むんです!」—水毒;水分代謝の異常
著者: 岡部竜吾1
所属機関: 1伊那市国保美和診療所
ページ範囲:P.976 - P.978
文献購入ページに移動 漢方薬を活用するにあたっては、❶漢方の効きやすい適応疾患を選択すること、❷副反応や使用上の留意点を学ぶこと、❸病名や症状に対応した処方のレパートリーを増やすこと1)、❹漢方医学的視点を勉強して応用能力を高めること、の順で進めるのがよいと思う。今回から、❹の漢方医学的視点を深めていきたい。
前回は「気・血・水がバランス良く混ざり合って、全身を上から下へ、中枢から末梢へ穏やかに回っている状態が、健康状態である」ことをお伝えした。今回からは気・血・水それぞれの異常を詳細にみていきたい。今月は、機能しない水が停滞して生じるとされる「水毒」について考える。
ところで皆さん、「ふりけを病む」という言葉をご存知ですか?
前回は「気・血・水がバランス良く混ざり合って、全身を上から下へ、中枢から末梢へ穏やかに回っている状態が、健康状態である」ことをお伝えした。今回からは気・血・水それぞれの異常を詳細にみていきたい。今月は、機能しない水が停滞して生じるとされる「水毒」について考える。
ところで皆さん、「ふりけを病む」という言葉をご存知ですか?
参考文献
1)新見正則:フローチャート漢方薬治療.新興医学出版社,2011. 〈漢方理論や用語もなく、症状から処方を選ぶ簡便な大胆な発想の書籍。症状から最も妥当な処方が示される。初学者の漢方使用のきっかけにはよい。より深く漢方を理解したい場合は、本連載を読んで漢方的応用力を身につけていただきたい〉
2)佐藤純:天気痛における自律神経の関わり.自律神経52(3) : 221-223, 2015.
3)日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会(訳):8.物質またはその離脱による頭痛.国際頭痛分類第3版beta版.pp106-109,医学書院,2014.
4)灰本元,他:慢性頭痛の臨床疫学研究と移動性低気圧に関する考察—五苓散有効例と無効例の症例対照研究.フィト1(3) : 8-15, 1999.
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