文献詳細
文献概要
国試にたずねよ・19
狐の手袋
著者: 山中克郎1
所属機関: 1諏訪中央病院総合内科
ページ範囲:P.1010 - P.1014
文献購入ページに移動 社会を震撼させた「和歌山カレー事件」が起こったのは、今からちょうど20年前の7月であった。医師であり作家の帚木蓬生が書いた『悲素』1)に事件の背景が詳細に語られている。ヒ素による毒殺には、長い歴史があることを知った。知識や経験がない疾患の診断は難しい。
薬物の「効用」と「中毒」の境界は必ずしも明確ではない。朝起きてすぐにコーヒー豆を挽き、コーヒーをいれるのが日課になっている。コーヒーは1日5杯くらい飲むことが多いので、“カフェイン中毒”になっているのかもしれない。しかし、香りよいコーヒーを飲むとスッキリ目が覚め、勉強モードに切り替わる。
薬物の「効用」と「中毒」の境界は必ずしも明確ではない。朝起きてすぐにコーヒー豆を挽き、コーヒーをいれるのが日課になっている。コーヒーは1日5杯くらい飲むことが多いので、“カフェイン中毒”になっているのかもしれない。しかし、香りよいコーヒーを飲むとスッキリ目が覚め、勉強モードに切り替わる。
参考文献
1)帚木蓬生:悲素.新潮社,2015.
2)日本循環器学会,日本TDM学会:2015年版 循環器薬の薬物血中濃度モニタリングに関するガイドライン.2016.
3)野村隆英:百年千年の薬たち—驚きと意外 薬と人の出会いの物語.風媒社,2014.
4)Yang EH, et al : Digitalis toxicity ; a fading but crucial complication to recognize. Am J Med 125(4) : 337-343, 2012. PMID 22444097
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