文献詳細
特集 80歳からの診療スタンダードUp to Date—Silver Standard
【80歳以上の高齢者診療トピックUp to Date】
—Q2 マルチモビディティ—より複雑化するマルチモビディティへのアプローチ法は?
著者: 藤沼康樹1
所属機関: 1医療福祉生協連家庭医療学開発センター
ページ範囲:P.1102 - P.1103
文献概要
マルチモビディティ(multimorbidity)とは、いくつかの慢性疾患各々が、病態生理的に関連する・しないにかかわらず併存している状態であり、診療の中心となる疾患を設定しがたい状態をいう。
たとえば、心房細動、心不全、骨粗鬆症、転倒傾向、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、うつ状態を伴う血管性認知症が、併存するような場合である。マルチモビディティ状態では、どの科の専門家が中心となるべきかが明確になりにくく、ケアが科別に分断され、容易にポリファーマシーや予期せぬ入院などを生じやすい。
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