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文献詳細

雑誌文献

総合診療28巻9号

2018年09月発行

文献概要

特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして 【治療に関わる!連携する!】

「非がん治療医」に必要な抗がん治療の知識とは

著者: 東光久12

所属機関: 1福島県立医科大学 白河総合診療アカデミー 2白河厚生総合病院 総合診療科

ページ範囲:P.1217 - P.1220

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がん患者の治療目標
 どんな診療でも、「治療目標」が存在する。がん診療においては、特に重要である。治療目標を決めるうえで重要な要素は、がん種と病期、年齢や全身状態(performance statusなど)、併存疾患(肺気腫、慢性腎臓病、糖尿病など)とともに、患者の価値観・人生観である。
 がんという病は、患者の人生の一部であって、決してすべてではない。つまり、がんのために人生を生きるのではなく、がんという病を抱えながら患者自身の選んだ思う道を生きていくのである。治療は、その方向性に沿った形で位置づけられるべきである。したがって、患者が自身の価値観・人生観に基づいた道を歩むためには、時として抗がん治療を必要としない場合があっても、あながち否定されるべきではないように思う。

参考文献

1)Leukemia & Lymphoma Society:The International Prognostic Scoring System. https://www.lls.org/disease-information/myelodysplastic-syndromes/diagnosis/the-international-prognostic-scoring-system
2)Therasse P, et al:Response Evaluation Criteria in Solid Tumors. 2000/日本臨床腫瘍研究グループ(訳):固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECISTガイドライン)日本語訳JCOG版.Excerpta Medica, 2002. http://www.jcog.jp/doctor/tool/C_150_0010.pdf
3)National Cancer Institute:Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)Version 5.0. 2017/日本臨床腫瘍研究グループ(訳):有害事象共通用語基準v5.0 日本語訳JCOG版.JCOG, 2018. http://www.jcog.jp/doctor/tool/CTCAEv4J_20130409.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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