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文献概要
特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして 【緩和“治療”は任せて!】
できるようになりたい! 症状マネジメントのツボ❷抑うつ・不安
著者: 平山貴敏1 清水研1
所属機関: 1国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科
ページ範囲:P.1244 - P.1247
文献購入ページに移動がん告知後に「うつ病」を発症したケース
患者:43歳、女性。乳がん。
生活歴:夫・長女・次女と4人暮らし。専業主婦。
現病歴:がん検診で異常を指摘され、近医を受診。乳がんが疑われ、当院を紹介受診。精査の結果、「乳がん」で手術が必要であるという告知を受けた。
その直後から、今後の治療や予後への不安を感じ、不眠・食欲不振が出現。表情は暗く、「定期検診を受けていたのに……。もっとたくさん検査すればよかった。いつまで生きられるだろう……」と涙を流した。抗不安薬を処方し、支持的に傾聴したが、2週間経っても改善しなかった。「うつ病」と診断し、抗うつ薬を開始したあとは徐々に改善し、治療に対して前向きな発言が増えた。
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