icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療29巻11号

2019年11月発行

文献概要

特集 臨床写真図鑑 レアな疾患編—見逃したくない疾患のコモンな所見 レアな疾患のコモンな所見集

“少し違う”時は撮ってみる

著者: 吉田菜穂子1 後藤知英2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部 感染症学教室 2神奈川県立こども医療センター 神経内科

ページ範囲:P.1319 - P.1320

文献購入ページに移動
CASE
患者:1歳2カ月、男児。生来健康。
主訴:けいれん
現病歴:受診当日、発熱とともに全身強直間代性のけいれんが出現し、救急車で搬送され来院。けいれんは1分間で自然頓座し、意識も回復傾向だが、「なんとなくボーッとした状態が続く」ため入院。
家族歴:神経疾患・けいれんの既往なし
既往歴:特記事項なし
生活歴:1歳から保育園通園、周囲に流行疾患なし
予防接種歴:定期接種を順調に進めている
身体所見(救急搬送時):体温39.4℃、血圧110/91mmHg、脈拍数140回/分、SpO2 99%(室内気)
入院後経過:バイタルサインは安定、座位になったり食事をしたりできるが、母親からみて“なんとなくいつもと違う”状態であるため、入院を継続し経過観察。意識状態は改善傾向にみえた。入院3日目に、左手のピクツキから始まる強直間代発作が出現、頭部MRI検査を行った(図1)。

参考文献

1)日本小児神経学会:小児急性脳症診療ガイドライン2016.診断と治療社,2016.
2)Takanashi J, et al : Excitotoxicity in acute encephalopathy with biphasic seizure and late redused diffusion. AJNR Am J Neuroradiol 30(1) : 132-135, 2009. PMID 18701579
3)Komatsu M, et al : Clustered subclinical seizures in a patient with acute encephalopathy with biphasic seizures and late reduced diffusion. Brain Dev 328(6) : 472-476, 2010. PMID 19822402

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?