文献詳細
文献概要
特集 臨床写真図鑑 レアな疾患編—見逃したくない疾患のコモンな所見 レアな疾患のコモンな所見集
飲酒後顔が赤くなる患者さんにはご用心!
著者: 守川義信1
所属機関: 1南奈良総合医療センター 循環器内科
ページ範囲:P.1327 - P.1328
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患者:40歳台、男性
主訴:安静時の左頸部の圧迫感
現病歴:X年9月頃から、明け方に頸部の重たさを自覚するようになった。翌年1月から、徐々に症状が頻回となったため、内服薬(ニコランジル、硝酸イソソルビド、ベニジピン、プラバスタチン)を投与された。その後さらに症状が増悪したため、同年4月に某病院で冠動脈造影が行われた。冠動脈の有意な狭窄は認められなかったが、カテーテル先端の刺激により右冠動脈近位部(AHA分類#1)に99%の狭窄を認めたため「冠攣縮性狭心症」を疑われた。その後も気温の低下などで症状を頻回に自覚し、硝酸薬追加後に症状が増悪したため、精査・加療目的で当科に紹介された。
既往歴:特記事項なし
家族歴:母;糖尿病、伯父;糖尿病、肥満症、脂質異常症、虚血性心疾患(冠動脈バイパス手術後)、祖母(母方);狭心症(図1)
嗜好歴:喫煙20本/日×25年
身体所見:体温36.4℃、血圧102/69mmHg、脈拍数75回/分、SpO2 99%(室内気)。
患者:40歳台、男性
主訴:安静時の左頸部の圧迫感
現病歴:X年9月頃から、明け方に頸部の重たさを自覚するようになった。翌年1月から、徐々に症状が頻回となったため、内服薬(ニコランジル、硝酸イソソルビド、ベニジピン、プラバスタチン)を投与された。その後さらに症状が増悪したため、同年4月に某病院で冠動脈造影が行われた。冠動脈の有意な狭窄は認められなかったが、カテーテル先端の刺激により右冠動脈近位部(AHA分類#1)に99%の狭窄を認めたため「冠攣縮性狭心症」を疑われた。その後も気温の低下などで症状を頻回に自覚し、硝酸薬追加後に症状が増悪したため、精査・加療目的で当科に紹介された。
既往歴:特記事項なし
家族歴:母;糖尿病、伯父;糖尿病、肥満症、脂質異常症、虚血性心疾患(冠動脈バイパス手術後)、祖母(母方);狭心症(図1)
嗜好歴:喫煙20本/日×25年
身体所見:体温36.4℃、血圧102/69mmHg、脈拍数75回/分、SpO2 99%(室内気)。
参考文献
1)Yasue H, et al : Coronary artery spasm--clinical features, diagnosis, pathogenesis, and treatment. J Cardiol 51(1) : 2-17, 2008. PMID 18522770
2)Daiber A, et al : Nitrate tolerance as a model of vascular dysfunction; roles for mitochondrial aldehyde dehydrogenase and mitochondrial oxidative stress. Pharmacol Rep 61(1) : 33-48, 2009. PMID 19307691
3)Murad F : Shattuck Lecture. Nitric oxide and cyclic GMP in cell signaling and drug development. N Engl J Med 355(19) : 2003-2011, 2006. PMID 17093251
4)Mizuno Y, et al : East asian variant of aldehyde dehydrogenase 2 is associated with coronary spastic angina ; possible roles of reactive aldehydes and implications of alcohol flushing syndrome. Circulation 131(19) : 1665-1673, 2015. PMID 25759460
5)Nakamura Y, et al : Long-term nitrate use may be deleterious in ischemic heart disease ; a study using the databases from two large-scale postinfarction studies. Multicenter Myocardial Ischemia Research Group. Am Heart J 138(3 Pt 1) : 577-585, 1999. PMID 10467211
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