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文献詳細

雑誌文献

総合診療29巻11号

2019年11月発行

文献概要

特集 臨床写真図鑑 レアな疾患編—見逃したくない疾患のコモンな所見 レアな疾患のコモンな所見集

“背景”からも考える

著者: 有馬丈洋1

所属機関: 1慈愛会今村総合病院 救急・総合内科

ページ範囲:P.1331 - P.1332

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CASE
患者:36歳、女性
主訴:茶褐色の喀痰
現病歴:19カ月前に、発熱・皮疹・咽頭痛・筋肉痛・関節痛で「成人Still病」を発症し入院。ステロイドパルス療法を施行し、以後プレドニゾロン1mg/kg+メトトレキサート15mg/週を開始した。13カ月前、ステロイド減量中に再燃したため、ステロイドパルス療法を2回施行し、トシリズマブを投与、プレドニゾロンとメトトレキサートの投与量を元に戻した。3カ月前、ステロイド減量中に再燃し、ステロイドパルス療法を5回施行し、トシリズマブ投与に加えて、大量免疫グロブリン投与を行った。
 3日前から、茶褐色の喀痰を認めた。2日前に血液検査を施行され、WBC 17,600/μLと上昇を認めたが、CRPは陰性だった。喀痰培養が提出され、下記の結果から感染症科にコンサルトされた。
身体所見:体温36.8℃、血圧122/76mmHg、脈拍数100回/分、SpO2 98%(室内気)。身体診察上は異常を認めなかった。
検査所見:胸部X線;右上葉に陰影を認めた(図1)。喀痰グラム染色;グラム陰性に見える節状の物体を認めた(図2)。

参考文献

1)Segal BH, et al:Current approaches to diagnosis and treatment of invasive aspergillosis. Am J Respir Crit Care Med 173(7) : 707-717, 2006. PMID 16387806
2)佐々木雅一:日々の検査からNo.8.じんりんぎ 微生物研究班,神奈川県臨床検査技師会,2012(11月18日投稿).https://kanagawamicrobiology.wordpress.com/(2019年10月3日現在)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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