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文献詳細

雑誌文献

総合診療29巻11号

2019年11月発行

文献概要

「総合診療」達人伝|7つのコアコンピテンシーとその向こう側・2

一般的な健康問題に対する診療能力—「日常病対応」の極意を求めて

著者: 名郷直樹1 奥知久

所属機関: 1武蔵国分寺公園クリニック

ページ範囲:P.1386 - P.1393

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はじめに
 「EBMの伝道師」。名郷直樹先生のことを著書等でご存知の方も多いと思う。名郷先生は自治医大生時代に、EBM(一口メモ1)の古典的名著であるサケットの『Clinical Epidemiology』1)に衝撃を受け、EBMが臨床や教育の中でわれわれにとって身近な概念になるまで広く活動されてきた。現在は東京の郊外で診療所を運営されている。「EBMくらい知ってますよ。科学的根拠に基づいた医療でしょ?」。もしかしてそんなふうに思ってはいないだろうか? 師にお会いされた方はわかると思うが、この達人、一筋縄ではいかないのである。とてもひねくれている……いや、「ひねくれているのは一体誰なのか?(もしや私なのでは?)」と考えさせられてしまうのである。
 本稿では連載第2回目として、「一般的な健康問題に対する診療能力」をテーマに、名郷先生の臨床風景とインタビューを通じて、日常病診療のコツと奥深さについてレポートしたいと思う。

参考文献

1)Sackett DL, et al : Clinical Epidemiology ; A Basic Science for Clinical Medicine(2nd Revised editon). Lippincott Williams and Wilkins, Boston, 1991.
2)Subramaniam B, et al : Effect of intravenous acetaminophen vs placebo combined with propofol or dexmedetomidine on postoperative delirium among older patients following cardiac surgery ; the DEXACET randomized clinical trial. JAMA 321(7) : 686-696, 2019. PMID 30778597
3)佐田竜一(企画):特集 教えて検索!—膨大な医学情報を吟味・整理するスキル.総合診療29(1) : 9-70, 2019.
4)名郷直樹:名郷直樹のその場の1分,その日の5分.日本医事新報社,2015.
5)片岡裕貴:日常診療で臨床疑問に出会ったとき何をすべきかがわかる本,中外医学社,2019.
6)Shinohara Y, et al : Antiplatelet cilostazol is beneficial in diabetic and/or hypertensive ischemic stroke patients. Subgroup analysis of athe cilostazol stroke prevention study. Cerebrovasc Dis 26(1) : 63-70, 2008. PMID 18511873
7)ハンス・ロスリング,他:FACTFULNESS—10の思い込みを乗り越え,データを基に世界を正しく見る習慣.日経BP社,2019.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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