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文献概要
特集 困っている“あなた”に届く 認知症診療 【認知症診療step by step】
社会制度・医療資源の使い方—「認知症の人を支える社会的資源を教えてください」
著者: 鷲見幸彦1
所属機関: 1国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
ページ範囲:P.1465 - P.1468
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医療介護の介入を拒否する高齢独居女性
患者:83歳、女性。
生活歴:1歳年上の夫との2人暮らし。子どもは独身の長男がいるが遠方。経済的には問題なし。
現病歴:X年頃からもの忘れがあり、少しずつ家事をしなくなった。また社交的ではあるが、外へ出ることを極端にいやがるようになった。このような状態が4年ほど続いたが、何とか夫と暮らしていた。X+5年に夫が脳梗塞で入院、ベッド上生活となった。本人は夫の入院を十分理解できない状態で、近所の人たちが夫の見舞いに連れて行ってくれていた。長男も1人では置いておけない状態とはわかっていたが、本人に病識が全くなく、受診も含め介護も拒否するため、手を出せない状況であった。
医療介護の介入を拒否する高齢独居女性
患者:83歳、女性。
生活歴:1歳年上の夫との2人暮らし。子どもは独身の長男がいるが遠方。経済的には問題なし。
現病歴:X年頃からもの忘れがあり、少しずつ家事をしなくなった。また社交的ではあるが、外へ出ることを極端にいやがるようになった。このような状態が4年ほど続いたが、何とか夫と暮らしていた。X+5年に夫が脳梗塞で入院、ベッド上生活となった。本人は夫の入院を十分理解できない状態で、近所の人たちが夫の見舞いに連れて行ってくれていた。長男も1人では置いておけない状態とはわかっていたが、本人に病識が全くなく、受診も含め介護も拒否するため、手を出せない状況であった。
参考文献
1)厚生労働省老健局 振興課:地域支援事業の充実と介護予防の見直し.2014. https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000044833.pdf
2)認知症施策推進関係閣僚会議:認知症施策推進大綱.2019. https://www.mhlw.go.jp/content/000522832.pdf
3)Washimi Y, et al:Educational program in Japan for Dementia Support Doctors who support medical and care systems as liaisons for demented older adults in the community. Geriatr Gerontol Int 14(2):11-16, 2014. PMID 24650060
4)粟田主一:地域における認知症疾患医療センターの役割.日老医誌46(3): 203-206, 2009.
5)認知症疾患医療センター運営事業実施要項2017 http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/kyoutuu/syoukai/ninchi/pu/31sikkannp/kuni.pdf (20190318)
6)鷲見幸彦:認知症初期集中支援チームとはなにか.老年精神医学雑誌26(10) : 1077-1084, 2015.
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