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文献詳細

雑誌文献

総合診療29巻2号

2019年02月発行

文献概要

特集 意外な中毒、思わぬ依存、知っておきたい副作用—一般外来で!OTCも処方薬も! 【OTC薬剤による中毒症・依存症】

アセトアミノフェンによる肝障害

著者: 八百脩平1

所属機関: 1京都岡本記念病院総合診療科

ページ範囲:P.147 - P.150

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Case
抗てんかん薬、アセトアミノフェン常用内服中患者におけるアセトアミノフェン多量内服の1例
患者:26歳、女性。
既往歴:てんかん、解離性障害、不安神経症、線維筋痛症。
内服歴:カルバマゼピン、フルニトラゼパム、トラムセット配合錠など。
現病歴:上記既往で、近医精神科に通院中であった。来院当日に母親と口論になった後、抑うつ気分が増悪した。来院2時間前に、自殺目的に、普段常用しているトラムセット配合錠を24錠内服し、気分不良が生じたため、救急搬送となった。トラムセット配合錠やカルバマゼピンの内服歴から、アセトアミノフェン中毒のリスクが高いと判断し、N-アセチルシステインを経鼻胃管から投与した。後日判明した血中アセトアミノフェン濃度は、治療域以下であった。

参考文献

1)日本中毒情報センター2016年受信報告 http://www.j-poison-ic.or.jp/annualreport_g.nsf/7bf3955830f37ccf49256502001b614f/57f70e241b0b8ac2492581d7002907e0?OpenDocument 〈GMノートG2も参照のこと〉
2)Yoon E, et al : Acetaminophen-induced hepatotoxicity ; a comprehensive update. J Clin Transl Hepatol 4(2) : 131-142, 2016. PMID 27350943 〈アセトアミノフェンによる肝障害のレビュー〉
3)Dart RC, et al : Acetaminophen poisoning ; an evidence-based consensus guideline for out-of-hospital management. Clin Toxicol(Phila) 44(1) : 1-18, 2006. PMID 16496488 〈米国中毒情報センターにおけるガイドライン〉
4)アセチルシステイン内容液17.6%「あゆみ」添付文書情報. http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3929006S1049_ 3_01/
5)Heard KJ, et al : Acetylcysteine for acetaminophen poisoning. N Engl J Med 359(3) : 285-292, 2008. PMID 18635433 〈N-アセチルシステインについてのレビュー〉
6)Hodgman MJ, et al : A review of acetaminophen poisoning. Crit Care Clin 28(4) : 499-516, 2012. PMID 22998987 〈N-アセチルシステインの投与方法やノモグラムの使用方法などが具体的に記述されている〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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