icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療29巻2号

2019年02月発行

文献概要

特集 意外な中毒、思わぬ依存、知っておきたい副作用—一般外来で!OTCも処方薬も! 【コラム】

銀杏で痙攣?

著者: 高岸勝繁1

所属機関: 1京都岡本記念病院総合診療科

ページ範囲:P.192 - P.193

文献購入ページに移動
 ある秋の午後の救急外来に、特に既往のない70歳台男性が、全身強直性痙攣で搬送されて来ました。ジアゼパム5mgを投与し、痙攣は消失。血液検査、頭部画像検査では、原因となる異常は認められませんでした。
 家人より、最終食事摂取を聴取したところ、
孫「そういえばおじいちゃん、午後、銀杏をずっと食べてたわ」
娘「あー、たくさん食べとったね。好きなんよ、あの人」
との情報がありました。その時はあまり気に留めていませんでしたが、その後、何かその言葉が引っかかり、「銀杏」「痙攣」で検索をかけたところ、なんと銀杏中毒で、「痙攣発作」の報告があるではないですか!

参考文献

1)Di Lorenzo C, et al : Adverse effects of plant food supplements and botanical preparations ; a systematic review with critical evaluation of causality. Br J Clin Pharmacol 79(4) : 578-592, 2015. PMID 25251944
2)Mei N, et al : Review of Ginkgo biloba-induced toxicity, from experimental studies to human case reports. J Environ Sci Health C Environ Carcinog Ecotoxicol Rev 35(1) : 1-28, 2017. PMID 28055331

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?