文献詳細
投稿 総合診療外来
文献概要
CASE
患者:44歳、女性。
主訴:定期外来で脂質異常症を指摘された。
既往歴:橋本病、原発性胆汁性肝硬変、乳がん、Sjögren症候群、肝血管腫。
家族歴:特記事項なし。
現病歴:28歳時に健診で初めて肝障害を指摘されたが、医療機関受診はしていなかった。42歳時に受診した人間ドックで、飲酒過多のない状況でAST 49IU/L、ALT 47IU/L、ALP 61IU/L、γ-GTP 355IU/Lと、改めて肝胆道系酵素の上昇を指摘され、消化器内科を受診した。採血では抗ミトコンドリア抗体陽性で原発性胆汁性肝硬変の診断となり、肝庇護薬が導入された。同時期にドライマウス、ドライアイの症状があったことからリウマチ内科を受診し、自己免疫疾患の検索でSjögren症候群と橋本病が指摘され、レボチロキシン補充が開始された。その後はレボチロキシン25μg/日の維持量でFT4、TSH正常範囲が継続していたが、定期採血で、LDL 167mg/dL、HDL 105mg/dLと各々異常高値を指摘され、スタチン製剤導入目的を含めて、当生活習慣病外来で相談となった。
身体所見:身長159cm、体重42.3kg。甲状腺触知せず(明らかな腫大なし)。肺音(-):清。心音(-):不整、心雑音なし。下肢浮腫なし。
患者:44歳、女性。
主訴:定期外来で脂質異常症を指摘された。
既往歴:橋本病、原発性胆汁性肝硬変、乳がん、Sjögren症候群、肝血管腫。
家族歴:特記事項なし。
現病歴:28歳時に健診で初めて肝障害を指摘されたが、医療機関受診はしていなかった。42歳時に受診した人間ドックで、飲酒過多のない状況でAST 49IU/L、ALT 47IU/L、ALP 61IU/L、γ-GTP 355IU/Lと、改めて肝胆道系酵素の上昇を指摘され、消化器内科を受診した。採血では抗ミトコンドリア抗体陽性で原発性胆汁性肝硬変の診断となり、肝庇護薬が導入された。同時期にドライマウス、ドライアイの症状があったことからリウマチ内科を受診し、自己免疫疾患の検索でSjögren症候群と橋本病が指摘され、レボチロキシン補充が開始された。その後はレボチロキシン25μg/日の維持量でFT4、TSH正常範囲が継続していたが、定期採血で、LDL 167mg/dL、HDL 105mg/dLと各々異常高値を指摘され、スタチン製剤導入目的を含めて、当生活習慣病外来で相談となった。
身体所見:身長159cm、体重42.3kg。甲状腺触知せず(明らかな腫大なし)。肺音(-):清。心音(-):不整、心雑音なし。下肢浮腫なし。
参考文献
1)Castelli WP, et al : Incidence of coronary heart disease and lipoprotein cholesterol levels. The Framingham Study. JAMA 256(20) : 2835-2838, 1986. PMID 3773200
2)Johannsen TH, et al : Genetic inhibition of CETP, ischemic vascular disease and mortality, and possible adverse effects. J Am Coll Cardiol 60(20) : 2041-2048, 2012. PMID 23083790
3)Hirano K, et al : Genetic cholesteryl ester transfer protein deficiency is extremely frequent in the Omagari area of Japan ; marked hyperalphalipoproteinemia caused by CETP gene mutation is not associated with longevity. Arterioscler Thromb Vasc Biol 17(6) : 1053-1059, 1997. PMID 9194754
4)Teramoto T, et al : Abnormal high density lipoprotein of primary biliary cirrhosis analyzed by high performance liquid chromatography. Clin Chim Acta 149(2-3):135-148, 1985. PMID 3928205
5)厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班:原発性胆汁性肝硬変(PBC)の診療ガイドライン(2012).厚生労働省,2012.
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