文献詳細
Editorial
総合診療の力が上がるほど、専門領域の力も向上する! フリーアクセス
著者: 陶山恭博1
所属機関: 1JR東京総合病院 リウマチ・膠原病科
ページ範囲:P.757 - P.757
文献概要
総合診療力は、きっと診断力を高めてくれます。理想的な“除外”は、専門領域でない疾患を見つけて、さらに治療し治すことによる、「やっぱり専門じゃなかった」という証明でしょう。究極の除外診断は、これは違うと除外を重ねることで非典型的なプレゼンテーションの専門疾患に気づくことでしょう。そこで、“the great mimicker”、そして“the great imitator”と呼ばれる「結核」(p.780)と「梅毒」(p.788)をピックアップしました。梅毒を梅毒と、結核を結核と、診断・治療することへ背中を押してくれる内容です。また、鑑別の思考プロセスについては、膠原病のなかでも除外診断こそが重要な疾患「血管炎」(p.808)と「成人Still病」(p.813)のミミック集をお願いしました。さまざまな全身症状を呈することからウイルス性疾患は臨床家を惑わせますので、「パルボウイルス」(p.793)に気づくヒントもお願いしています。
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