文献詳細
文献概要
#総合診療
#書評:—初期研修医・総合診療医のための—小児科ファーストタッチ
著者: 笠井正志1
所属機関: 1兵庫県立こども病院 感染症内科
ページ範囲:P.851 - P.851
文献購入ページに移動 「ファーストタッチ」というネーミングはとても深い。最初に診る医師の印象や診断は、次の医師(セカンドタッチ医)にとってはとてもパワフルである。かつて筆者が若手小児科上級医であった頃、ローテーション中の初期研修医から「かぜにしては、呼吸が変です」と相談され、見た目の状態は割とよかった心筋炎の乳児症例を思い出す。また、長じて感染症専門医として、あとから診る医師(セカンドタッチ/サードタッチ医)になってからも、初診医(コンサルトしてくださる医師)の診療レベルが極めて重要であることを実感している。
子どもにとっては、ひょっとしたら親・親戚以外でファーストタッチする大人が医療者かもしれない。初めて子どもを病院に連れていく時、親御さんも医療の世界へファーストタッチすることとなる。その時に信頼できる大人や医療者に会えるかどうかで、その後の他者への信頼感や子育てへの安心感が変わってくる。小児医療へのファーストタッチは未来を変えることができる。
子どもにとっては、ひょっとしたら親・親戚以外でファーストタッチする大人が医療者かもしれない。初めて子どもを病院に連れていく時、親御さんも医療の世界へファーストタッチすることとなる。その時に信頼できる大人や医療者に会えるかどうかで、その後の他者への信頼感や子育てへの安心感が変わってくる。小児医療へのファーストタッチは未来を変えることができる。
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