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文献詳細

雑誌文献

総合診療29巻8号

2019年08月発行

文献概要

特集 —ノーモア見逃し—日常の検査と画像に潜むピットフォール 【検査結果での落とし穴と限界】

血清蛋白質

著者: 萩原將太郎1

所属機関: 1東京女子医科大学血液内科

ページ範囲:P.930 - P.933

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Case1
貧血と微熱を訴えた70歳女性
患者:70歳、女性。
家族歴:母親が関節リウマチ。
現病歴:2〜3カ月前から何となく体が重い感じがある。3週間程前から37℃前後の微熱があり、軽い立ちくらみを感じたり、坂道や階段ですぐ疲れてしまうようになった。また、手や膝も痛みを感じるため来院した。
 担当医が血液検査を行ったところ、Hb9.5g/dLと貧血を示しており、TP8.0g/dL、Alb3.2g/dL、蛋白分画でγ分画が高値だった。多発性骨髄腫も鑑別しようと思い、念のため免疫固定法でM蛋白の有無を調べた。すると、IgG-kappa型のM蛋白が微量に検出されたため多発性骨髄腫を強く疑い、血液内科専門医へ紹介した。

参考文献

1)Werner LL, et al : The diagnostic utility of serum protein electrophoresis. Vet Clin North Am Exot Anim Pract 2(3) : 651-662, 1999. PMID 11229047
2)Klein A, et al : Rheumatoid arthritis and lymphoma ; incidence, pathogenesis, biology, and outcome. Hematol Oncol 36(5) : 733-739, 2018. PMID 29862535
3)Yang Y, et al : Monoclonal gammopathy in rheumatic diseases. Clin Rheumatol 37(7) : 1751-1762, 2018. PMID 29532268

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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