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特集 —ノーモア見逃し—日常の検査と画像に潜むピットフォール 【画像の見落としパターンと限界】
脳CT・MRI画像
著者: 後藤淳1
所属機関: 1済生会横浜市東部病院脳神経センター
ページ範囲:P.948 - P.952
文献購入ページに移動 脳卒中や頭痛などの診療現場で、画像診断なしでは標準的治療介入も立ちゆかない現状だが、過度に画像に依存する診療には、さまざまなピットフォールが潜んでいる1)。患者さんを守り、見逃しや読み過ぎに陥らないため、ピットフォールの特性を振り返りながら(reflection in action/on action)臨床経験を重ね、共有していく他に近道はないらしい。日頃から診療現場の心理的安全を確保しながら、救急隊員、医師、看護師、放射線技師などのチーム医療体制を育む地道な努力も、ピットフォールを回避するうえで重要である。
参考文献
1)Johnson BA : Avoiding diagnostic pitfalls in neuroimaging. Applied Radiology 45(3) : 24-29, 2016.
2)後藤淳:特殊な原因による脳卒中.永山正雄,他(編),篠原幸人(監):神経救急・集中治療ハンドブック(第2版).医学書院,2017.
3)米田淳子,他:剖検にて気管支動脈解離を認めた椎骨脳底動脈解離の58歳女性例.日本神経学会関東地方会,2008.
4)Edlow JA, et al : Avoiding pitfalls in the diagnosis of subarachnoid hemorrhage. N Engl J Med 342(1) : 29-36, 2000. PMID 10620647
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