文献詳細
文献概要
みるトレ Special・32
ギャロップ音が聞こえる
著者: 笠原敬1
所属機関: 1奈良県立医科大学 感染症センター
ページ範囲:P.1001 - P.1004
文献購入ページに移動患者:70歳台、男性。
現病歴:入院1カ月ほど前から、微熱や倦怠感、寝汗を自覚していた。近医を数回受診したが、いずれも感冒や上気道炎と診断され、数日間の抗菌薬や解熱鎮痛薬を処方されていた。
入院3日前から、倦怠感の増悪と呼吸困難が出現し、体動も困難になったため、近医から当院へ紹介入院となった。心音では、拡張期逆流性雑音とⅢ音を聴取した。入院時に38℃台の発熱を認めたため採取していた血液培養が陽性になった。血液培養のグラム染色を示す(図1)。
現病歴:入院1カ月ほど前から、微熱や倦怠感、寝汗を自覚していた。近医を数回受診したが、いずれも感冒や上気道炎と診断され、数日間の抗菌薬や解熱鎮痛薬を処方されていた。
入院3日前から、倦怠感の増悪と呼吸困難が出現し、体動も困難になったため、近医から当院へ紹介入院となった。心音では、拡張期逆流性雑音とⅢ音を聴取した。入院時に38℃台の発熱を認めたため採取していた血液培養が陽性になった。血液培養のグラム染色を示す(図1)。
参考文献
1)Dekker JP, et al : An update on the Streptococcus bovis group ; classification, identification, and disease associations. J Clin Microbiol 54(7) : 1694-1699, 2016. PMID 26912760
2)Corredoira J, et al : Streptococcus bovis group and biliary tract infections ; an analysis of 51 cases. Clin Microbiol Infect 20(5) : 405-409, 2014. PMID 24033711
3)日本循環器病学会,他:感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版).日本循環器学会,2018. http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2017_nakatani_h.pdf (2019年7月5日現在)
4)Wajima T, et al : Molecular characterization of invasive Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis, Japan. Emerg Infect Dis 22(2) : 247-254, 2016. PMID 26760778
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