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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻10号

2020年10月発行

文献概要

特集 —ポリファーマシーを回避する—エビデンスに基づく非薬物療法のススメ 【症状編】

不眠症

著者: 重島祐介1

所属機関: 1町のクリニック目白

ページ範囲:P.1202 - P.1205

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はじめに
 睡眠薬に頼っているのは実は医者側ではないか? 本稿を始めるにあたり、自戒も込めてそう記しておきたい。患者の訴える不眠に対して医師こそが睡眠薬に頼ってはならない。患者は睡眠薬の効果が実は限定的であることや睡眠薬のリスクを知らない。それを丁寧に伝え、非薬物療法による介入がなされれば、安易な睡眠薬処方はもっと減らせるはずである。

参考文献

1)Spielman AJ, et al : A behavioral perspective on insomnia treatment. Psychiatr Clin North Am 10(4) : 541-553, 1987. PMID 3332317
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3)小川朝生,他(編):内科医のための不眠診療はじめの一歩—誰も教えてくれなかった対応と処方のコツ.羊土社,2013.
4)星野智祥:高齢者の睡眠薬による健康影響に関するレビュー—その適正使用のためのエビデンス.日本プライマリ・ケア連合学会誌 38(3) : 228-242, 2015.
5)上田剛士:日常生活に潜むクスリのリスク—臨床医のための薬物有害反応の知識.医学書院,2017.
6)MANESS DL, et al : Nonpharmacologic management of chronic insomnia. Am Fam Physician 92(12) : 1058-1064, 2015. PMID 26760592
7)Salisbury-Afshar, E : Management of insomnia disorder in adults. Am Fam Physician 98(5) : 319-322, 2018. PMID 30216028
8)内山真(編),他:睡眠障害の対応と治療ガイドライン,第3版.株式会社じほう,2019.
9)Winkelman JW : Clinical proctice ; insomnia disorder. N Engl J Med 373(15) : 1437-1444, 2015. PMID 26444730

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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