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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻11号

2020年11月発行

文献概要

Editorial

エポニムの臨床的・教育的・特典的効果

著者: 志水太郎1

所属機関: 1獨協医科大学 総合診療医学・総合診療科

ページ範囲:P.1301 - P.1301

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 エポニム(eponym)は、ギリシャ語の「epi(後)+onoma(名前)」に由来しており、主に人(発見者など)の名前に因んで二次的に命名された言葉とされる。医学分野のエポニムをmedical eponymsというが、この場合、身体所見や症状(徴候)または疾患に、それを発見した医師の名がつくことが多い。
 現代の医師がエポニムに出会うのは、教科書だったり、目前の診療を通した文献検索の過程だったりする。そうして実践においてその技や名称に慣れていくなかで、エポニムを現場の「コミュニケーション」を円滑にする“記号”として用いるとともに、技術や知識習得の「メルクマール」とすることもできる。そして、エポニムに付随する“特典的”効果として、副次的に現代医学をつくり上げてきたレジェンドたちに出会い、その技や思考の奥深さに触れ、医学の面白さや情熱を感じることができる。

参考文献

1)McBurney C:Experience with early operative interference in cases of disease of the vermiform appendix. NY Med J 50 : 676-684, 1889.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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