総合診療30巻2号

2020年02月発行

特集 いつ手術・インターベンションに送るの？｜今でしょ！ 今じゃないでしょ！ 今のジョーシキ！【循環器・消化器・神経疾患編】 【消化器疾患】

痔核・ヘルニア・胃瘻

著者： 山岸文範¹

所属機関： ¹新潟県厚生連 糸魚川総合病院 外科

ページ範囲：P.194 - P.200

痔核
Q1 強い痛みのある痔核の患者さんで、全周性に脱出して肛門内へ戻らないようなので、すぐに手術してもらうよう外科へ依頼しようと思いますが、手術基準を満たしていますか？
嵌頓していれば、まずは入院のうえ、安静です。数日で肛門内に戻るので、その後の判断で手術になりますよ。

参考文献

1）日本大腸肛門病学会（編）：肛門疾患（痔核・痔瘻・裂肛・直腸脱）診療ガイドライン2019年版（案）．（2019年12月現在） 〈パブリックコメントを求めている途中であるが、痔疾患治療の最新の方針を示している〉

2）O'Dwyer PJ, et al : Observation or operation for patients with an asymptomatic inguinal hernia ; a randomized clinical trial. Ann Surg 244（2） : 167-173, 2006. PMID 16858177 〈ヘルニアを経過観察した場合の外科治療への移行の頻度を詳述〉

3）山岸文範：研修医のための外科の診かた，動きかた—写真と症例でイメージできる診察から基本手技・手術、全身管理．pp91-101，羊土社，2019. 〈ヘルニア、痔核などの外科疾患と周術期管理のポイントを詳述〉

4）井上善文，他：経皮内視鏡的胃瘻造設術（PEG）と「胃瘻を用いた経腸栄養の現況」に関するアンケート調査結果．Medical Nutritionist of PEN Leaders 1（1） : 20-28, 2017. 〈胃瘻施行数の変化についてのアンケート結果〉

5）鈴木裕：胃ろう栄養の適応と問題点．日老医誌49（2） : 126-129, 2012. 〈胃瘻の倫理的な面からの考察〉

6）久富護：NDBオープンデータによる全国・都道府県別胃瘻造設に関しての調査．メディヴァ，2018. 〈胃瘻造設の経年的な施行数と都道府県別の頻度〉