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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻2号

2020年02月発行

文献概要

オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・38

すべては性器出血から始まった。

著者: 湧川朝雅1 島袋大河1 杉田周一1 徳田安春2

所属機関: 1沖縄県立宮古病院総合診療科 2臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター

ページ範囲:P.220 - P.224

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CASE
患者:15歳、女性(中学3年生、帰宅部)。
主訴:発熱、皮疹、口内炎。
現病歴:5カ月前から不正性器出血が出現し、産婦人科通院中。3カ月前から軟便が続いており、血便や腹痛は認めなかった。1週間前から発熱、口内炎が出現し、食思低下があり、数日前に右下腿に痛みのある皮疹に気づき、近医を受診され、1週間持続する発熱と有痛性皮疹で当院に紹介となった。
ROS(+):倦怠感あり、体重減少あり(3カ月で5kg減)。
ROS(-):上気道・下気道症状なし、腹痛や血便や黒色便なし、尿路感染症症状なし、関節痛なし、sick contactなし、日光過敏や蝶形紅斑なし、脱毛なし、Raynaud現象なし。
既往歴:機能性性器出血(5カ月前〜)、鉄欠乏性貧血、手術歴なし。
内服薬:デュファストン®5mg 10日間2周期。
生活歴:両親、妹と同居。飲酒歴や喫煙歴なし。海外渡航歴やペットなし。
生理・妊娠:内服薬で月経周期は整っている。最終月経は入院12日前から5日間。

参考文献

1)Chowaniec M, et al : Erythema nodosum—review of the literature. Reumatologia 54(2) : 79-82, 2016. PMID 27407284
1)Saha S, et al : Menstrual cycle changes in women with inflammatory bowel disease ; a study from the ocean state Crohn's and colitis area registry. Inflamm Bowel Dis 20(3) : 534-540, 2014. PMID 24451220 〈月経周期とIBDに関して研究した論文〉
2)Feller ER, et al : Gynecologic aspects of Crohn's disease. Am Fam Physician 64(10) : 1725-1728, 2001. PMID 11759079 〈婦人科と関連するCrohn病の診断や管理などが記載されている〉
3)Beaugerie L, et al : Predictors of Crohn's disease. Gastroenterology 130(3) : 650-656, 2006. PMID 16530505 〈Crohn病の予後因子のことが書かれている〉
4)Torres J, et al : Crohn's disease. Lancet 389(10080) : 1741-1755, 2017. PMID 27914655 〈Crohn病における病態、診断、治療をまとめたレビュー〉
5)Gaidos JKJ, et al : Sexuality, fertility, and pregnancy in Crohn's disease. Gastroenterol Clin North Am 46(3) : 531-546, 2017. PMID 28838413 〈Crohn病における妊孕性および妊娠について。男性についても記載あり〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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