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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻3号

2020年03月発行

文献概要

特集 これではアカンで!こどもの診療—ハマりがちな11のピットフォール 【各論】

—❾“困った家族”に困ってないで!—プライマリ・ケア医だからできる「発達障害」の支援

著者: 中川元1

所属機関: 1耳原鳳クリニック 小児科

ページ範囲:P.320 - P.323

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Case
患者:5歳、男児
現病歴:こども園入園後より、1人遊びが多く、図鑑を暗記して過ごし孤立していた。かんしゃくがひどく、友人トラブルが絶えない状態である。眠りが浅く夜泣きがあり、母も寝不足で疲弊している。
 父は医師、母は看護師。父方の祖父母が近くに住んでいるが、発達障害への理解が乏しく支援に拒否的である。母は、こどもの発達障害に気づきながらも、父の反対がありどこにも相談できず悩んでいる。

参考文献

1)日本精神神経学会(日本語版用語監修)、髙橋三郎,他(監訳):DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル.医学書院,2014. 〈世界的に医学・福祉分野で広く使用されている、米国精神医学会(APA)による精神疾患の診断のためのマニュアル〉
2)文部科学省:通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査.2012. 〈特別支援教育の実施状況と、障害のあるこどもの現況を把握するため、全国の公立小中学生を対象に文科省が行った調査。なお、障害の可能性は、教員による判断に基づくもので、医師の診断によるものではない〉 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/__icsFiles/afieldfile/2012/12/10/1328729_01.pdf(2020年2月6日現在)
3)本田秀夫:発達障害—生きづらさを抱える少数派の「種族」たち.SBクリエイティブ,2018. 〈初学者には、新書から学び始めることをお勧めする。保護者や当事者にわかりやすい内容で記載されており、発達障害の全体を学ぶのに適している〉
4)中村和彦(編):児童・青年期精神疾患の薬物治療ガイドライン.じほう,2018. 〈児童・青年の精神疾患への薬物療法についてまとまったガイドラインであり、投薬を行う前には必ず熟読する必要がある〉
5)兵庫県立リハビリテーション中央病院 子どもの睡眠と発達医療センター(編):いま,小児科医に必要な実践臨床小児睡眠医学.診断と治療社,2015. 〈こどもの睡眠障害について、問診・検査・治療について説明されている〉
6)岡田尊司:カサンドラ症候群—身近な人がアスペルガーだったら.KADOKAWA,2018. 〈家族・パートナーの発達障害に悩む方が多くおり、支援方法も記載されている〉
7)杉浦孝宣:不登校・ひきこもりの9割は治せる—1万人を立ち直らせてきた3つのステップ.光文社,2019. 〈切り口は不登校・ひきこもりであるが、家族支援方法がステップごとに記載されているため日常診療で活用しやすい〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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