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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻3号

2020年03月発行

文献概要

#総合診療

#書評:—帰してはいけない小児外来患者2—子どもの症状別 診断へのアプローチ

著者: 崎山弘1

所属機関: 1崎山小児科

ページ範囲:P.370 - P.370

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 小児科外来を訪れる患者の多くは「自然治癒」します。おおむね間違いではない診断をつけて投薬をしながら経過を診れば、医療によって症状が多少早く落ち着くかもしれませんが、多くの場合で治癒に至る道筋をつけたというほどの貢献はしていません。しかし、本書に出てくる疾患は、直ちに確定診断することは難しくても、診断が曖昧なままに診療を終わらせてはいけない(帰してはいけない)ものばかりです。病気の診断、特に重篤な疾病の診断を、一瞬にして成し遂げられる人はそうはいません。「何かおかしい」「どこか説明がつかない」など紆余曲折しながら診断に至ることが大部分です。
 前作『帰してはいけない小児外来患者』(2015)では、主訴と所見をどのように結びつけるか、単なるひらめきに終わらせることなく、診断に至る思考の組み立て方を中心に、症例の診断経過が記載されていました。第2弾となる本書では、この症状では具体的にどのような点に注意するべきか、が丁寧に解説されています。「診断の筋はよかったけれど、最後の決め手に欠けた…」という苦い経験に至ることを防ぐ判断力が養われます。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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