総合診療30巻5号

2020年05月発行

特集 誌上Journal Club—私を変えた激アツ論文

【臨床編】

総合診療｜ウイルスが原因だからといって抗ウイルス薬は必要ない!?—「理論」ではなく実践を

著者： 清田雅智¹

所属機関： ¹飯塚病院 総合診療科

ページ範囲：P.520 - P.523

文献概要

❶激アツ論文との出会い
　2000年以前のマニュアル本や教科書には、Bell麻痺に有効な治療法は確立されていないものの、「ステロイド」を使うと書かれていた。救急外来で稀に遭遇した際に、「緊急でプレドニゾロンを使うのは、本当に大丈夫なのか？」という不安があり、研修医時代には一切処方しなかった。

参考文献

1）Gilden DH, et al : Bell's palsy—is glucocorticoid treatment enough? N Engl J Med 357（16） : 1653-1655, 2007. PMID 17942879

2）Cawthorne T : The pathology and surgical treatment of Bell's palsy. Proc R Soc Med 44（7） : 565- 572, 1951. PMID 14864549

3）Engström M, et al : Prednisolone and valaciclovir in Bell's palsy ; a randomized, double-blind, placebo-controlled, multicentre trial. Lancet Neurol 7（11） : 993-1000, 2008. PMID 18849193

4）吉田常恭，他：What's your diagnosis? 吾輩も曖昧なZである！ 総合診療28（7） : 880-884, 2018.