文献詳細
#総合診療
#書評:—内科医に役立つ!—誰も教えてくれなかった尿検査のアドバンス活用術 フリーアクセス
著者: 清田雅智1
所属機関: 1飯塚病院総合診療科
ページ範囲:P.610 - P.610
文献概要
内科医として日常臨床でよく使用するのは、「第9章 尿路感染の起因菌は何か?」における尿中白血球と亜硝酸塩、pHの判断であろう。腎臓の大家Burton D. Roseも他書にて尿のpHの尿路感染での重要性を指摘しているが、きちんとした解釈がここに書かれている。また、「第17章 低ナトリウム血症をみたら尿をみろ」というのは確かにそのとおりで、ナトリウムに加えて尿酸を解釈することが重要であり、これを血液検査だけで診断するというのはありえない話だろう。低ナトリウムの解釈は、学生時代にはあまり教わらず研修医になり臨床現場で学ぶものの1つであり、ここに書かれている内容を読めば、マニュアルの背景がわかることだろう。同様に「第18章 低カリウム血症をみたら尿をみろ」も重要で、低カリウム血症の解釈では尿中Kの排泄を評価するために、K/Cr、TTKG、FEKなどの難解な解釈をHalperinの文献も用いて明確に論じている。
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