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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻6号

2020年06月発行

文献概要

特集 下降期慢性疾患患者の“具合”をよくする—ジェネラリストだからできること! 【外来と在宅で診ている下降期慢性疾患】 3.進行した慢性腎臓病

❶進行した慢性腎臓病の病態生理の特徴

著者: 志水英明1

所属機関: 1社会医療法人 宏潤会 大同病院 腎臓内科

ページ範囲:P.699 - P.701

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 CKD(慢性腎臓病)は、推算GFR(糸球体濾過量、以下eGFR)により6段階に分類され1)、腎機能と尿蛋白の程度と末期腎不全・心血管死リスクを踏まえたCKDステージで分類されている。eGFRは腎臓の排泄機能を示し、蛋白尿は腎臓での糸球体障害の程度を表している。そのため同じeGFRであっても、腎不全のリスクは蛋白尿の程度によって異なる(表1)。
 腎障害が進む機序は、腎炎、加齢などで障害が起こり、ネフロン数(糸球体・Bowman囊・尿細管)の喪失となり、残存する糸球体に濾過圧上昇と糸球体高血圧をきたしてさらにネフロンが喪失し、腎機能が悪化していく。eGFRによるステージ分類の数値を覚えやすくするツールとして、GFR時計が提唱されている(図1)2〜4)

参考文献

1)日本腎臓学会(編):エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018.東京医学社,2018. 〈日本腎臓学会ホームページより入手可能〉
2)ブログ「Renal Fellow Network」:Chronic Kidney Disease for the Medical Resident ; A Cheat Sheet for Primary Care Providers. 2018. https://www.renalfellow.org/2018/03/19/chronic-kidney-disease-for-medica/
3)ブログ「僕たちのキセキ」:新たな視点——CKDステージのインプット法.2018. https://bokutachinokiseki.blogspot.com/2018/06/blog-post_16.html
4)Parmar MS : Chronic renal disease. BMJ 325(7355) : 85-90, 2002. PMID 12114240
5)日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2012.東京医学社,2012. 〈CKD診療ガイド2012の治療のまとめは、stageごとの治療介入が一覧になっていて有用。日本腎臓学会ホームページより入手可能。ビグアナイドは2019年6月よりGFR30まで使用可能となっている〉
6)谷澤雅彦:透析についての基本事項—透析導入の適応は? Medicina 56(9):1372-1376,2019. 〈非専門医向けの透析に関するすべての内容がまとまっている〉
7)町田慎治:慢性腎障害—腎機能保持を目指した食事療法.山縣邦弘(編),他:腎疾患・透析最新の治療2020-2022.pp257-259,南江堂,2020. 〈腎疾患・透析に関する最近の内容が1冊にまとまっている。〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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