文献詳細
特集 下降期慢性疾患患者の“具合”をよくする—ジェネラリストだからできること!
【外来と在宅で診ている下降期慢性疾患】 4.その他の疾患
❷進行した認知症の周辺症状(BPSD)への対応—薬物療法と非薬物療法
著者: 髙瀬義昌1
所属機関: 1医療法人社団至髙会 たかせクリニック
ページ範囲:P.721 - P.724
文献概要
ここで改めて認知症の定義について確認したい。「認知症とは一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を言い、それが意識障害のないときにみられる」(日本神経学会)とされる。認知機能低下の原因疾患は70以上あるともいわれており、そのなかには慢性硬膜下血腫や脳腫瘍、うつや薬剤によるものなども含まれる。私たちは、認知機能の低下があるとの訴えの際には、改善可能なものがあることを念頭に置き、それらを見逃さないことが重要である。そのうえで、日常生活・社会生活に大きな影響を及ぼすBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)、すなわち、認知症の行動・心理症状に対処しなければならない。
参考文献
掲載誌情報