文献詳細
文献概要
特集 その倦怠感、単なる「疲れ」じゃないですよ!—筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とミミック 【Ⅱ章】 ME/CFSミミックス—「疲労・倦怠感」を主訴に受診する患者さんたち
【内分泌疾患】疑うことからまず始めよう! 内分泌検査の重要性
著者: 徳増一樹1 大塚文男1
所属機関: 1岡山大学病院 総合内科・総合診療科
ページ範囲:P.844 - P.847
文献購入ページに移動ME/CFSの診断基準を満たしたACTH単独欠損症の一例
患者:60代、男性
主訴:全身倦怠感
現病歴:生来健康で社交的だった。定年退職後の200X年より、進行する食欲不振と全身倦怠感のためA病院を受診するが原因不明。関節変形のため、B病院・膠原病内科も受診するが原因不明であった。器質的疾患が否定的とのことで、C病院精神科に「うつ病」として入院、薬物療法やリハビリテーションを行っていた。しかし、全身倦怠感が進行し、胃ろうを増設し補液による栄養管理が行われ、寝たきり状態となっていた。精査の希望があり、200X+3年10月に当院を紹介受診した。
既往歴:狭心症
外来処方:精神科;クロチアゼパム、エチゾラム、ミルタザピン。内科;タムスロシン、ラベプラゾール、乳酸菌整腸剤、モサプリド、酸化マグネシウム、クエン酸第一鉄、アルコルビン酸・パントテン酸、ニトログリセリンテープ。
家族歴:母;関節リウマチと認知症、妹;関節リウマチ
入院時身体所見:身長164cm、体重44.3kg、BMI 16.5。体温36.7℃、血圧122/80mmHg、脈拍数77回/分。
仮面様顔貌、挺舌制限、構語障害あり、口腔内に唾液貯留(嚥下障害)あり。肺音・心音に雑音なし。手指にスワンネック様変形あり、関節腫脹なし。上腕二頭反射、上腕三頭筋反射亢進、膝蓋腱反射正常〜低下、肘・膝関節に屈曲拘縮。
参考文献
掲載誌情報