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特集 その倦怠感、単なる「疲れ」じゃないですよ!—筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とミミック 【Ⅱ章】 ME/CFSミミックス—「疲労・倦怠感」を主訴に受診する患者さんたち
【睡眠障害・精神疾患】睡眠習慣や就業・就学スケジュールの確認、抑うつの確認、処方薬の見直しが必要
著者: 田ヶ谷浩邦12 村瀬華子1 深瀬裕子1 市倉加奈子1
所属機関: 1北里大学医療衛生学部健康科学科 2北里大学病院精神神経科
ページ範囲:P.857 - P.860
文献購入ページに移動閉塞性睡眠時無呼吸と向精神薬により倦怠・疲労感を呈した一例
患者:49歳、男性
家族歴:特記事項なし
現病歴・経過:10年ほど前から、睡眠中の呼吸停止を妻が指摘していた。もともと、身体の不調や、対人関係に不安を抱きやすく、業務上でのミスをきっかけとして、疲労・倦怠感、不安発作、意欲低下、熟眠感欠如が出現し、X-3年に当院精神科を受診した。向精神薬により不安発作は軽減したが、倦怠・疲労感、意欲低下、熟眠感欠如の訴えが持続し、抗うつ薬1剤、抗不安薬2剤、中間型睡眠薬2剤などの処方を受けていた。
妻からの睡眠中の呼吸停止の情報に基づいて、在宅で「簡易睡眠ポリグラフィ」を施行したところ、AHI(無呼吸低呼吸指数)45.3、3%ODI(酸素飽和度低下指数)42.0と、重症の「閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)」が認められたため、経鼻持続陽圧呼吸療法を導入した。熟眠感欠如は軽減したが、倦怠・疲労感は残存したため、睡眠薬と抗不安薬を漸減・置換したところ、倦怠・疲労感も軽減。超短時間型睡眠薬1剤、抗うつ薬1剤で安定している。
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