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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻9号

2020年09月発行

文献概要

特集 いつ手術・インターベンションに送るの?|今でしょ! 今じゃないでしょ! 今のジョーシキ!【感染症・内分泌・整形外科 編】 【整形外科疾患】

❸足部疾患

著者: 須田康文1

所属機関: 1国際医療福祉大学塩谷病院

ページ範囲:P.1088 - P.1093

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❶扁平足
Q1 中年女性が、片側のみの「扁平足」と約1年前からの踵部外側の痛みを訴えて来院されました。痛みを改善する方法を教えてください。
 発症年齢と女性であること、変形が片側のみであることから、扁平足の原因として「後脛骨筋腱機能不全(PTTD)」が考えられます。stage2以下であれば、「足底挿板」で内側縦アーチの持ち上げと踵部外反の矯正を試みてください。これに抵抗性あるいはstage3以上の場合、「手術療法」が考慮されます。

参考文献

1)仁木久照:後脛骨筋腱機能不全と成人期扁平足.日本足の外科学会(監修),大関覚,他(編):足の外科テキスト(Web動画付).pp 171-174,南江堂,2018. 〈PTTDに伴う成人期扁平足の診療の概要が記載されている〉
2)Guelfi M, et al : Anatomy, pathophysiology and classification of posterior tibial tendon dysfunction. Eur Rev Med Pharmacol Sci 21(1) : 13-19, 2017. PMID 28121362 〈後脛骨筋腱の解剖学的特徴から、後脛骨筋腱機能不全が生じるメカニズムを推察している〉
3)Johnson KA, et al : Tibialis posterior tendon dysfunction. Clin Orthop Relat Res 239 : 196-206, 1989. PMID 2912622 〈PTTDの病期分類が記載されている〉
4) Bluman EM, et al : Posterior tibial tendon rupture;a refined classification system. Foot Ankle Clin 12(2) : 233-249, 2007. PMID 17561198 〈PTTDの治療法について病期別に記載されている〉
5)Ling SK, et al : Posterior tibial tendon dysfunction ; an overview. Open Orthop J 11 : 714-723, 2017. PMID 28979585 〈PTTDに対する各種手術の適応と有用性について記載されている〉
6)Perera AM, et al : The pathogenesis of hallux valgus. J Bone Joint Surg Am 93(17) : 1650-1661, 2011. PMID 21915581 〈外反母趾の病態について記載されている〉
7)Ota T, et al : Etiological factors in hallux valgus, a three-dimensional analysis of the first metatarsal. J Foot Ankle Res 10 : 43, 2017. PMID 29046723 〈外反母趾では第1中足骨遠位関節面が近位関節面に対して回内している〉
8)須田康文:臨床症状 機能障害.須田康文(編):外反母趾 病態を理解し,正しい治療法が選択できる.pp 66-69, メジカルビュー社,2019. 〈外反母趾に伴う母趾筋力低下・足底圧分布の偏位について記載されている〉
9)山口智志:臨床症状;痛み.須田康文(編):外反母趾—病態を理解し,正しい治療選択ができる.pp 60-65,メジカルビュー社,2019. 〈外反母趾に伴う疼痛の部位と病態との関係について記載されている〉
10)渡邉耕太:保存療法.日本整形外科学会,日本足の外科学会(監修),日本整形外科学会診療ガイドライン委員会,外反母趾診療ガイドライン策定委員会(編):外反母趾診療ガイドライン2014 改訂第2版.pp 33-45,南江堂,2014. 〈外反母趾保存療法の種類と適応、効果について記載されている〉
11)Seki H, et al : Three-dimensional analysis of the first metatarsal bone in minimally invasive distal linear metatarsal osteotomy for hallux valgus. Foot Ankle Int 41(1) : 84-93, 2020. PMID 31535939 〈DLMO法後の第1中足骨遠位骨片の移動距離・角度をCT画像で定量化している〉
12)Seki H, et al : Minimally invasive distal linear metatarsal osteotomy combined with selective release of lateral soft tissue for severe hallux valgus. J Orthop Sci 23(3) : 557-564, 2018. PMID 29573864 〈重度外反母趾に対するDLMO法の術後合併症が記載されている〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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