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特に糖尿病患者で注意が必要な重症尿路感染症
著者: 梶原祐策1
所属機関: 1医療法人 芙蓉会 村上病院 消化器内科
ページ範囲:P.1123 - P.1125
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患者:87歳、女性。
現病歴:2型糖尿病(HbA1c 8.2%)と高血圧、Alzheimer型認知症(HDS-R 12点)で当院に通院中。昨日から背部痛、今朝から発熱や嘔吐もあるため当科を緊急受診した。
既往歴:胆囊摘出術後。
身体所見:身長147.0cm、体重50.1kg、体温38.6℃、脈拍数96回/分、血圧136/76mmHg、SpO2 94%(room air)。不穏気味で指示が入らず、詳細な身体診察は困難だった。
検査所見:白血球数減少(2,600/μL)・核の左方移動(好中球分画90.1%)とCRP高値(18.08mg/dL)に加え、血小板数減少(10.2×104/μL)とプロカルシトニン半定量が測定値上限(10ng/mL)以上であったことから、重症細菌感染症の存在が示唆された。また、肝機能は正常であったが、血清Cr値は1.15mg/dL(ベースラインは0.78mg/dL)と上昇し、尿検査で尿ケトン体は陰性であったものの、膿尿(白血球数100以上/HPF)および細菌尿(細菌3+)を認めた。なお、インフルエンザの迅速検査は陰性だった。
画像所見:腹部〜骨盤部単純CT(図1)。
患者:87歳、女性。
現病歴:2型糖尿病(HbA1c 8.2%)と高血圧、Alzheimer型認知症(HDS-R 12点)で当院に通院中。昨日から背部痛、今朝から発熱や嘔吐もあるため当科を緊急受診した。
既往歴:胆囊摘出術後。
身体所見:身長147.0cm、体重50.1kg、体温38.6℃、脈拍数96回/分、血圧136/76mmHg、SpO2 94%(room air)。不穏気味で指示が入らず、詳細な身体診察は困難だった。
検査所見:白血球数減少(2,600/μL)・核の左方移動(好中球分画90.1%)とCRP高値(18.08mg/dL)に加え、血小板数減少(10.2×104/μL)とプロカルシトニン半定量が測定値上限(10ng/mL)以上であったことから、重症細菌感染症の存在が示唆された。また、肝機能は正常であったが、血清Cr値は1.15mg/dL(ベースラインは0.78mg/dL)と上昇し、尿検査で尿ケトン体は陰性であったものの、膿尿(白血球数100以上/HPF)および細菌尿(細菌3+)を認めた。なお、インフルエンザの迅速検査は陰性だった。
画像所見:腹部〜骨盤部単純CT(図1)。
参考文献
1)小泉祐介,他:糖尿病患者に特有の感染症.最新医学 70(7増刊) : 1492-1500, 2015.
2)Tseng CC, et al : Host and bacterial virulence factors predisposing to emphysematous pyelonephritis. Am J Kidney Dis 46(3) : 432-439, 2005. PMID 16129204
3)Huang JJ, et al : Emphysematous pyelonephritis ; clinicoradiological classification, management, prognosis, and pathogenesis. Arch Intern Med 160 (6) : 797-805, 2000. PMID 10737279
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