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文献詳細

雑誌文献

総合診療30巻9号

2020年09月発行

文献概要

55歳からの家庭医療 Season 2|明日から地域で働く技術とエビデンス・34

—家庭医療における「回復」の構造❶—HEALING LANDSCAPE

著者: 藤沼康樹1

所属機関: 1医療福祉生協連 家庭医療学開発センター

ページ範囲:P.1148 - P.1152

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「病気が治る」とは別の回復
 診断・治療という基本的な医師の業務は、病因を除去したり症状を抑えたりするような、ある種の攻撃的な性質があり、ロールプレイングゲームにおける“黒魔導士”のような役割があります。一方、「生命力の消耗を最小限にする」という看護師業務の基本プリンシプルは、あえていえば“白魔導士”のそれと言えるかもしれません。しかし、昨今の地域医療の現場においては、そうした役割分担の境界はだんだん曖昧になっており、多職種の業務はオーバーラップするところがあり、また職業的アイデンティティを支えるプリンシプルも変化してきていると言えるでしょう。

参考文献

1)藤沼康樹,柳浩太郎:"回復の物語"を紡ぐ—病いの陰に潜む,新しい自分を見いだす道のりとは.週刊医学界新聞 2968:1-2, 2012. https://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02968_01(2020年8月4日現在)
2)Miller WL, et al : Healing landscapes ; patients, relationships, and creating optimal healing places. J Altern Complement Med 11(s1) : S41-49, 2005. PMID 16332186
3)天野(小粥)薫,他:がん治療を受けながら下降期を生きる人々の自己の回復.日看会誌,32(4) : 3-11, 2012.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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