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特集 医師の働き方改革—システムとマインドセットを変えよう! 【コラム】
❶医療者も患者も幸せになれる、真の働き方改革とは?—医師のみ過労死ラインの2倍を容認する現実を踏まえて
著者: 中原のり子
所属機関:
ページ範囲:P.1277 - P.1279
文献購入ページに移動◦1999年、突然の別れ
夫・中原利郎は、都内の民間病院に勤務する小児科医師でした。部長代行になって半年後、勤務先の屋上から真新しい白衣を着て投身自殺しました。享年44歳でした。執務机には「少子化と経営効率のはざまで」という文書が残されていました。医療費抑制政策、診療報酬の問題、長時間労働による医療ミスや女性医師支援の問題を訴えていました。元来明るく快活な人物で、「小児科医は天職」と公言する夫が、亡くなる前には「馬車馬のように働かされている」「病院に搾取されている」「小児科医師なんて誰にも感謝されない職業だ」と自棄的な発言を繰り返し、遺書には「不眠・不整脈・視力の衰え…精神的にも、身体的にも、限界を超えてしまいました」と綴られていました。
夫・中原利郎は、都内の民間病院に勤務する小児科医師でした。部長代行になって半年後、勤務先の屋上から真新しい白衣を着て投身自殺しました。享年44歳でした。執務机には「少子化と経営効率のはざまで」という文書が残されていました。医療費抑制政策、診療報酬の問題、長時間労働による医療ミスや女性医師支援の問題を訴えていました。元来明るく快活な人物で、「小児科医は天職」と公言する夫が、亡くなる前には「馬車馬のように働かされている」「病院に搾取されている」「小児科医師なんて誰にも感謝されない職業だ」と自棄的な発言を繰り返し、遺書には「不眠・不整脈・視力の衰え…精神的にも、身体的にも、限界を超えてしまいました」と綴られていました。
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