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What's your diagnosis?[227]
明日からオアシス
著者: 吉田常恭1 酒見英太2
所属機関: 1京都大学医学部附属病院 2洛和会音羽病院
ページ範囲:P.1342 - P.1346
文献購入ページに移動患者:無職独居の74歳、男性
主訴:右眼視力低下
現病歴:来院3週間前に1日に数回、2時間程度持続する発作的な右前額部痛を自覚した。2週間前より色覚変化を伴う右眼の視力低下を自覚した。次第に視力低下は進行し、ものがほとんど見えなくなった。同時に、右前額部痛に加えて右側頭部痛と右上顎痛も出現し、眼球運動時にそれらの痛みが誘発されるようになったため、我慢できずに眼科を受診した。眼科では右視神経に乳頭浮腫を認め、血管炎疑いで膠原病内科に紹介となった。
先行する感冒症状、悪寒・発熱・盗汗、食思不振・体重減少、結膜充血・眼脂、羞明、複視、耳痛、回転性めまい・聴覚症状、鼻汁・鼻閉、鼻出血、顎跛行、咽頭痛、咳・痰、呼吸困難、腹痛・便通変化、腰背部痛、頻尿・排尿困難、関節痛・筋肉痛、皮疹、sicca症状、嗅覚・味覚障害、構音障害・嚥下障害、筋力低下・感覚障害、Raynaud症状はなかった。
既往歴:高血圧症、両側下肢閉塞性動脈硬化症(69歳時にカテーテル治療)、アレルギーなし
薬剤歴:β遮断薬、Ca拮抗薬、アスピリン、H2受容体拮抗薬(新規開始の薬剤なし)
生活歴:未婚、MSM(men who have sex with men)ではない、喫煙も飲酒もしない
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