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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻11号

2021年11月発行

文献概要

【臨床小説】後悔しない医者|あの日できなかった決断・第20話

患者から学ぶ医者

著者: 國松淳和1

所属機関: 1医療法人社団永生会 南多摩病院 総合内科・膠原病内科

ページ範囲:P.1447 - P.1452

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前回までのあらすじ 今月のナゾ
 患者は80歳・女性、卵巣がんの末期で腹膜播種を伴い、アルコール性肝硬変や種々の合併症で入退院を繰り返している。今回の入院契機は蜂窩織炎で、担当医の五明が採取した血液培養からグラム陽性球菌が発育した。筧はそれを「G群溶血性レンサ球菌」だと一早く見抜き、抗菌薬治療が奏効しつつあった。CRPの改善を無邪気に喜ぶ五明だったが、黒野は「Dダイマー」の値を気にしており、はたして患者は急変した。肺塞栓を起こしたのだ。思わぬ事態にとまどい、呆然とする五明だったが…。
 前回の終盤、時が巻き戻った。今回は、患者が肺塞栓を起こす、その前からのリプレイである。治療がうまくいっている時、思わぬピットフォールに陥ることがある。実際には取り返しがつかないが、「もしもあの時…」を読んで体験してみてほしい。悩める初期研修医たちに知らずと道を示す、患者の言葉にも注目したい。時に患者は、医師を導く者である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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