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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻3号

2021年03月発行

文献概要

特集 ライフステージでみる女性診療at a glance!—よくあるプロブレムを網羅しピンポイントで答えます。 【Ⅱ章】ライフステージ別 よくあるプロブレム ▼思春期・青年期(10〜20代)

月経痛、無月経—思春期の「月経」にまつわる疾患で留意すべきものは?

著者: 藤井美穂1

所属機関: 1カレスサッポロ時計台記念病院 女性診療科

ページ範囲:P.294 - P.296

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女性の80%が、下腹部痛や腰痛などの「月経痛」を訴えています1,2)。なかでも、鎮痛薬を服用したり寝込んだりするなど、日常生活に支障をきたすほど症状の強いものが「月経困難症」とされ、特に10代に多くみられます。このなかには、思春期では「子宮内膜症」「子宮奇形」などの器質的疾患に起因している場合があり、鑑別しておくことが必要です。一方、「無月経」には、原発性無月経と続発性無月経がありますが、後述のように受診・治療が必要です。

参考文献

1)泉澤真紀,他:思春期生徒の月経痛と月経に関する知識の実態と教育的課題.母性衛生 49(2):347-356, 2008.
2)渡邊香織,他:女子学生における月経随伴症状と月経サポート機能,およびセルフケアとの関連.女性心身医学 15(3):305-311, 2011.
3)黒島淳子:月経困難症.矢内原巧(編):産婦人科外来シリーズ2 思春期外来,pp130-137,メジカルビュー社,1996.
4)古田聡美:VAS(Visual Analogue Scale)を用いた高校生の月経随伴症状の評価. 鹿児島純心短期大学研究紀要 36:35-44, 2006.
5)山口肇,他:思春期の月経困難症とその治療.産婦人科治療 79(5):523-526, 1999.
6)麻生武志,他:全国の一般女性を対象とした月経に随伴する健康問題に関する実態調査.リプロダクティブヘルス&ファミリープランニング検討委員会,2007.
7)平田まり:若年女性の月経痛に対する鎮痛剤の使用実態と教育的課題. 学校保健研究 53(1):3-9, 2011.
8)Davis GD, et al:Clinical characteristics of adolescent endometriosis. J Adolesc Health 14(5) : 362-368, 1993. PMID 8399247
9)日本産科婦人科学会:産科婦人科用語集・用語解説集 改訂第4版.日本産科婦人科学会,2018.
10)菅沼信彦:原発性無月経,性分化異常.オフィスギネコロジー—女性のプライマリ・ケア臨床.婦人科産科 66(5):10-14, 2012.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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