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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻3号

2021年03月発行

文献概要

特集 ライフステージでみる女性診療at a glance!—よくあるプロブレムを網羅しピンポイントで答えます。 【Ⅱ章】ライフステージ別 よくあるプロブレム ▼更年期(50代)

更年期障害—のぼせや発汗がない女性の体調不良は、「更年期障害」ではない? 器質的疾患のない不定愁訴は、心身症疑いで心療内科へ? 訴えの多い女性は、とりあえず経過観察?

著者: 対馬ルリ子1

所属機関: 1女性ライフクリニック銀座

ページ範囲:P.334 - P.336

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卵巣機能の低下は、50歳前後のすべての女性に訪れる生理的変化である。「性差医療」(p.280)のなかで最も大きな因子であるにもかかわらず、女性ホルモンの変動は見逃されやすい背景である。40代後半〜50代の女性の体調不良は、「器質的疾患」の除外を進めながら、QOLや仕事のパフォーマンスの維持を考え、早めに「更年期障害」の治療につなげることが望ましい。女性に我慢やあきらめを強いる医療者の態度は、医療への信頼を失わせ、社会的損失にもつながると言えよう。

参考文献

1)日本産婦人科学会(編・監):産科婦人科用語集・用語解説集 改訂第4版.p75, 日本産科婦人科学会,2018.
2)対馬ルリ子,他:「閉経」のホントがわかる本—更年期の体と心がラクになる!. p18, 集英社,2020. 〈p.377〉
3)小山嵩夫,他:更年期婦人における漢方治療—簡略化した更年期指数による評価.産婦人科漢方研究のあゆみ9:30-34, 1992.
4)日本女性医学学会(編):女性医学ガイドブック 更年期医療編 2019年度版(第2版).p44,金原出版,2019.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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