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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻4号

2021年04月発行

文献概要

What's your diagnosis?[220]

あったらいいが、なくてもいい

著者: 西久保雅司1 金森真紀2

所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院 血液内科 2神戸市立医療センター中央市民病院 総合内科

ページ範囲:P.410 - P.414

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病歴
患者:71歳、男性
主訴:発熱、皮疹、関節痛
現病歴:2カ月前から発熱、両手・膝・足関節の腫脹と両側下腿の痛みが出現した。2週間前から頸部〜前胸部に皮疹が出現し(図1)、精査目的で入院となった。
ROS陽性:体重減少(-10kg/7カ月)
ROS陰性:悪寒戦慄、盗汗、腰痛、手指の硬化・腫脹、筋力低下
曝露歴:海外渡航・ハイリスクな性交渉・小児との接触歴なし、新規薬剤なし
既往歴:7カ月前:肺癌術後(低分化腺癌、扁平上皮癌)、2カ月前:早期食道癌ESD(内視鏡的粘膜下層剝離術)切除、肺結核(20歳頃)、心房細動
内服薬:エドキサバン30mg、エソメプラゾール10mg、市販の医薬品・サプリメントなし
生活歴:喫煙は1年前まで20本/日×50年、飲酒は1年前まで日本酒2〜4合/日

参考文献

1)日本皮膚学会(編):日本皮膚学会ガイドライン 好酸球性筋膜炎 診断基準・重症度分類・診療ガイドライン.日皮会誌126(12) : 2241-2250, 2016. 〈日本皮膚科学会によるEFのガイドラインで、非常によくまとまっている〉
2)Pinal-Fernandez I, et al : Diagnosis and classification of eosinophilic fasciitis. Autoimmun Rev 13(4-5) : 379-382, 2014. PMID 24424187 〈スペインの研究グループによるEFのガイドライン〉
3)Naschitz JE, et al : The fasciitis-panniculitis syndromes ; clinical and pathologic features. Medicine(Baltimore) 75(1) : 6-16, 1996. PMID 8569470 〈FPSの疾患概念を提唱したもの〉
4)Lakhanpal S, et al : Eosinophilic fasciitis ; clinical spectrum and therapeutic response in 52 cases. Semin Arthritis Rheum 17(4) : 221-231, 1988. PMID 3232080 〈EFの臨床的な特徴がまとまっている〉
5)Nashel J, et al : The use of an elevated aldolase in diagnosing and managing eosinophilic fasciitis. Clin Rheumatol 34(8) : 1481-1484, 2015. PMID 25245261 〈CK値正常、アルドラーゼ軽度高値に注目している〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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