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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻4号

2021年04月発行

文献概要

特集 消化器診療“虎の巻”—あなたの切実なギモンにズバリ答えます! 【消化管】

Q5 Helicobacter pyloriはどう診断するの? 感染経路は井戸水だけ?

著者: 遠藤明志1 田中由佳里1

所属機関: 1仙台厚生病院 消化器センター 消化器内科

ページ範囲:P.430 - P.431

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pylori菌検査に際し、まず内視鏡検査が必須である。それに加え、尿素呼気試験(UBT)、血液や尿からの抗体測定・糞便中の抗原測定、胃の粘膜生検による迅速ウレアーゼ試験や鏡検法、培養法などがあり、それぞれ一長一短がある。pylori菌の感染経路は経口感染が主であるとされる。古くは人の糞便が堆肥溜めから地下水に浸透し、井戸水からの感染とされていたが、現在の主な感染経路は、幼少期に近親者からの口移しなどによるとされている。ただ、成人の初感染も少ないがゼロではないため、油断はできない。

参考文献

1)Take S, et al:Reinfection rate of Helicobacter pylori after eradication treatment ; a long-term prospective study in JAPAN. J Gastroenterol 47(6) : 641-646, 2012. PMID 22350696
2)杉山敏郎:内視鏡を介したHelicobacter pylori感染.Helicobacter Research 13(5):328-333, 2009.
3)泉明夫:介護福祉施設職員のピロリ菌感染の現状.島根医学35(2):83-87, 2015.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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