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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻4号

2021年04月発行

文献概要

特集 消化器診療“虎の巻”—あなたの切実なギモンにズバリ答えます! 【消化管】

Q12 大腸ポリープ摘除後に大腸内視鏡をフォローするタイミングは?

著者: 西野徳之1 堀川宜範1

所属機関: 1総合南東北病院 消化器センター

ページ範囲:P.448 - P.450

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急性期のポリープ切除(polypectomy)後の出血は速やかに検査を行い、止血処置をすべきである。2〜3日後に遅発性に出血することがあり、切除後は過度の運動や飲酒は避けるように指導する。通常、大腸内視鏡(CS:colonoscopy)フォローアップの目的は、局所再発、異時性多発ポリープ、癌の合併を確認すること。CSを施行する時期は、切除したポリープの大きさや数、組織学的悪性度によって異なる。日本では各種ガイドラインから概ね次のように考える。❶早期大腸癌あるいは高リスクのポリープでは治療後最初は6カ月後、その後は1年毎、❷腫瘍性ポリープを切除した場合は1〜3年以内、❸ポリープをすべて取り切った場合(clean colon)や非腫瘍性ポリープの場合は3年以上のフォローアップを目安とする1〜3)。日本の治療の時期の考え方は欧米のガイドラインとは少々異なる。

参考文献

1)日本消化器病学会:大腸ポリープ診療ガイドライン2020,改訂第2版.南江堂,2020.
2)松田尚久,他:大腸ポリープ摘除後の適切なフォローアップ法.Medical Practice 32(11) : 1799-1804, 2015.
3)大森鉄平:大腸ポリープのフォローアップ間隔について教えてください.Geriatric Medicine(老年医学)54(4) : 373-377, 2016.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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