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特集 この診断で決まり!High Yieldな症候たち—見逃すな!キラリと光るその病歴&所見 【CASE】
㉝ 食事をすると失神
著者: 西村康裕1
所属機関: 1洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
ページ範囲:P.739 - P.739
文献購入ページに移動患者:60歳、男性。
数カ月前から数秒間の浮動感や失神発作を繰り返しており精査目的で入院。入院時の心電図は正常洞調律で、QT延長も認めない。入院後、冷水を飲水中に数秒間無反応となっている患者に看護師が気づいた。発症時のモニター波形では、3秒間の心静止を伴う高度房室ブロックが記録された。病歴聴取を追加すると、これまでの発作も飲水により誘発されていることが判明した。
数カ月前から数秒間の浮動感や失神発作を繰り返しており精査目的で入院。入院時の心電図は正常洞調律で、QT延長も認めない。入院後、冷水を飲水中に数秒間無反応となっている患者に看護師が気づいた。発症時のモニター波形では、3秒間の心静止を伴う高度房室ブロックが記録された。病歴聴取を追加すると、これまでの発作も飲水により誘発されていることが判明した。
参考文献
1)Brignole M, et al, ESC Scientific Document Group : 2018 ESC Guidelines for the diagnosis and management of syncope. Eur Heart J 39(21) : 1883-1948, 2018. PMID 29562304 〈欧州心臓病学会の失神についてのガイドライン〉
2)Mitra S, et al : Swallow syncope ; a case report and review of the literature. Clin Med Res 9(3-4) : 125-129, 2011. PMID 21263060〈嚥下性失神のレビュー。症例含みわかりやすくまとまっている〉
3)Aronow WS, et al : Postprandial hypotension in 499 elderly persons in a long-term health care facility. J Am Geriatr Soc 42(9) : 930-932, 1994. PMID 8064099 〈食後低血圧のコホート研究。症例数が多く、病気のイメージを把握するのによい〉
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