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文献詳細

雑誌文献

総合診療31巻7号

2021年07月発行

文献概要

Editorial

最先端の技術で“昔ながらの医療”を

著者: 山中克郎1

所属機関: 1福島県立医科大学 会津医療センター 総合内科

ページ範囲:P.815 - P.815

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在宅医療を展開している山間部の奥会津(p.841)に車を走らせながら、こう考えた。AI(人工知能)の発達とともに、近未来の医療はどうなっていくのだろう? 生活の快適さを求め、大都市への人口集中が世界中で急速に進んでいる(p.844)。地域で最期まで家族と一緒に幸せに暮らすことはできるのだろうか?
 エリック・トポル著『Deep Medicine』1)には、AIのディープラーニングを用いた医療の変革が描かれている。パターン認識力の向上により、AIは専門医と同等の水準で、CT/MRI画像の読影や病理診断、皮膚科診断を行うことができる。眼底写真読影による早期の糖尿病網膜症の発見、検診で撮影された胸部X線写真上の小さな肺がんの検出、自殺を精神科医以上の能力で予測することはAIを用いれば可能となる。専門医の仕事は楽になり、へき地においても医療水準を大きく引き上げるであろう。

参考文献

1)Topol EJ.2019/中村祐輔(監修),柴田裕之(訳):ディープメディスンーAIで思いやりのある医療を!.NTT出版,2020.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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