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特集 新時代の「在宅医療」—先進的プラクティスと最新テクノロジー 【各論Ⅱ】各地の先進的実践事例集
「在宅リハビリテーション」と「栄養指導」
著者: 若林秀隆1
所属機関: 1東京女子医科大学病院 リハビリテーション科
ページ範囲:P.860 - P.863
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栄養改善で外出自立・復職した一例
患者:50歳、男性。身長178cm、体重49kg(健常時体重58kg)、BMI 15.5。
現病歴:右前頭葉〜側頭葉の脳腫瘍に対して開頭腫瘍除去術、その後に放射線療法と化学療法が施行された。食欲不振・味覚障害・高次脳機能障害・軽度左片麻痺を認める。基本的ADL(日常生活活動)は自立していたが、低栄養と体力低下のため外出困難・閉じこもりとなった。GLIM(Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準で「低栄養」、AWGS(Asian Working Group for Sarcopenia)2019基準で「サルコペニア」と診断し、在宅リハビリテーション(以下、リハ)で介入した。
「3カ月後に1kgの体重増加と10分間の屋外歩行可能」「1年後に9kgの体重増加と復職」をゴールとして、多職種でリハ栄養を実施した。1年後に8kg体重増加し(57kg、BMI 18.5)、復職した。低栄養・サルコペニアも改善した。
栄養改善で外出自立・復職した一例
患者:50歳、男性。身長178cm、体重49kg(健常時体重58kg)、BMI 15.5。
現病歴:右前頭葉〜側頭葉の脳腫瘍に対して開頭腫瘍除去術、その後に放射線療法と化学療法が施行された。食欲不振・味覚障害・高次脳機能障害・軽度左片麻痺を認める。基本的ADL(日常生活活動)は自立していたが、低栄養と体力低下のため外出困難・閉じこもりとなった。GLIM(Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準で「低栄養」、AWGS(Asian Working Group for Sarcopenia)2019基準で「サルコペニア」と診断し、在宅リハビリテーション(以下、リハ)で介入した。
「3カ月後に1kgの体重増加と10分間の屋外歩行可能」「1年後に9kgの体重増加と復職」をゴールとして、多職種でリハ栄養を実施した。1年後に8kg体重増加し(57kg、BMI 18.5)、復職した。低栄養・サルコペニアも改善した。
参考文献
1)Wakabayashi H : Rehabilitation nutrition in general and family medicine. J Gen Fam Med 18(4) : 153-154, 2017. PMID 29264014 〈総合診療医に必要な「リハ栄養」「リハ栄養ケアプロセス」を紹介した論文〉
2)Cederholm T, et al : GLIM criteria for the diagnosis of malnutrition ; a consensus report from the global clinical nutrition community. Clin Nutr 38(1) : 1-9, 2019. PMID 30181091 〈低栄養の国際的な診断基準である「GLIM基準」を紹介した論文〉
3)Chen LK, et al : Asian Working Group for Sarcopenia;2019 consensus update on sarcopenia diagnosis and treatment. J Am Med Dir Assoc 21(3) : 300-307.e2, 2020. PMID 32033882 〈サルコペニアのアジアでの新しい診断基準である「AWGS基準」を紹介した論文〉
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