文献詳細
特集 新時代の「在宅医療」—先進的プラクティスと最新テクノロジー
【各論Ⅱ】各地の先進的実践事例集
在宅医療における「ナース・プラクティショナー(診療看護師)」の可能性と課題
著者: 福添恵寿1
所属機関: 1地域医療機能推進機構 東京城東病院 看護部
ページ範囲:P.864 - P.867
文献概要
2008年から本邦でも、米国(p.882)のナース・プラクティショナー(nurse practitioner:NP)教育を参考に、「NP(診療看護師)教育課程」(大学院)が設置された。そこでは、病態生理学・臨床薬理学などとともに、対象者の身体状況を的確に把握し、診断や治療を提案するプロセスを講義・実習を通して学んでいる。修了者は、日本NP大学院協議会による認定試験を経て、医療現場でその知識や判断力を活かし、患者・利用者(家族やパートナー、ケアマネジャーほか地域の関係者を含む)に的確に対応しており、さまざまなアウトカムに貢献している。
しかし、本邦ではNPは制度化されておらず、法的には「看護師特定行為研修修了者」(特定看護師)と位置づけられている。そのため、米国などのNPとは異なり、単独での診療行為は認められていないのが現状である。
参考文献
掲載誌情報